ながさわさんのアレグロモデラート

アレグロモデラート(Allegro moderato)は、速さを示す演奏記号で「穏やかに速く」

なぜCのエンジニアは尻に敷かれるのか


いまの現場のマネージャーがけっこうアレで、ものすごく愉快なんだけど、とある酒の席で、彼は奥さんの尻に敷かれているんだろうなあという、僕の予想が当たっていたことを知った。彼との間にあまり会話はないんだけれども、彼の動きはできるだけ見ているし、会話が聞こえるのであれば積極的に聞いているんだが、どうやら、彼はもともと、C言語のエンジニアではないかと思うようになってきた。

社名を出すとアレなのでナニしますが、ソノ会社については、僕がサラリーマンだったころ、資本関係はないものの、親会社の重役に出身者がいたり、ソノ会社の工場に常駐していたり、受託ないしは小口案件をやっていたひとを知っているんだが、そのひとたちも、ソノ会社の文化だろうことによる、アレとか、愉快という論点というより、確実に、尻に敷かれていることがわかったし、コンピュータリテラシーもあって、C言語も組めるんだけども、女性の、激しく、説明のつかないようなアラームについて、言い返さないというひとを僕は少なくとも、ふたりは知っている。このふたりに、ソノ会社は共通しないが、共通しているのはC言語

ひとりは、僕に焼酎の飲み方を教えてくれたKマネージャーだが、あけみさんのいる店で呑むたびに、いつも、Windows SDKではなく、Visual Basic でプログラミングすることについて、なぜあんなにブラックボックスが多いんだと言っていた。マイクロソフト(というかDelphiというかGNOMEというかアラン・ケイ)が、GUIプログラミングに対して下した結論は、生産性を維持するために、スレッド実行される、ウィンドウのウィンドウプロシージャを完全に隠蔽し、ウィンドウメッセージを「イベント」という概念と、DoEventsというステートメントにもちこんでしまったことについて、Kマネージャーは、そこに何が書いてあるかわからないから、問題の本質に迫れないと、神の河(かんのこ)をぐいっとあおってよく言っていた。

もうひとりは、僕の話によく出てくる、T主任。彼は、僕と一緒に仕事するまえは、工作機械の制御をCでやっていたと聞いた。今でも、深夜の錦の交差点の横断歩道を渡りながら会話をしたことを鮮明に覚えているんだけど、なぜIT業界にいるんですか、なにか目指すところはあるんですか?という僕の無理な問いに対して、「僕はいつかロボットを動かしたいんだよ。」とたいへん具体的な答えをもらって、非常にうれしかったことを覚えている。ちなみに、そのあとに、僕が言った僕の理由は、革新的なソフトウェアをつくって、人類の進歩に貢献したい、コンピュータが人類を支配することはあってはならないが、コンピュータは人類の進歩にたいへん有効なものであることは間違いない。いまのところの僕の答えは、発散思考と収束思考を管理し、非線形思考を表現しながら、線形思考についてを具体的にアウトプットできるものであって、後者のいまのところの人類の答えは、マインドマップエディターと、アウトラインプロセッサーである、と言ったと思う。また、彼は元高校球児で、ポジションでキャッチャーだったことが、いまの、全体の雰囲気を読み取ったり、根回しや人間の感情をできるだけ尊重するというやり方につながっているということは、僕が、30歳を回ってから、野球の新しい見方を覚えるようになったともいえる。

話は脱線気味だが。

Cのエンジニアは、ブラックボックスを嫌うというよりも、現象を追いたいと思っている。さらに、手間はかかるが、ベル研究所のおかげで、オペレーティングシステムに近い部分にいるから、たいていのことができるCを組むスキルがあるということは、あなたができなければ僕がする、要するに、ホビーコンピューティングのときの、「ないものは自分で作る」という文化が染みついている。だから、たいていのことでは、言い返さないし、結果的に尻に敷かれてしまってるんじゃないかと、勝手な妄想をした。ただし、OOPの文化がわからないと、比較的横文字で煙に巻こうとするJavaのエンジニアとは話ができないし、関数型プログラミングを知らない、最近の子たちとは、考え方すらあわないだろう。

そういった基礎理論もそうだけど、現象を追いかけたいのに、正確な情報を得ようとしないのは、どこらへんに、理由があるのか。正確な情報を得るためには、テクノロジーに対する基礎理論があって、適切な信頼関係と人脈があって、最低でも、PMBOKという言葉に含まれるマネージメントの知識がいるだろうと思う。Cのエンジニアなのに、どれかが欠けているから、けっこうアレになっちゃうんだろうな。あと、ソノ会社の文化と。◇◇◇



久しぶりの更新になりました。長文になってごめんなさい。


被災者の皆様には、心より、お見舞い申し上げます。