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ながさわさんのアレグロモデラート

アレグロモデラート(Allegro moderato)は、速さを示す演奏記号で「穏やかに速く」

あの頃のように

偏りのある音楽



高校3年生のときの担任の先生は、数学が専門だったが、懐古主義はダメだといっていた。当時の僕も、勉強ができなかったくせに、そのとおりだと思っていた。むかしはよかったねとか、楽しかったころの思い出ばなしに明け暮れるような恋人どうしは、結局、前を向いてはいないということである。月日は流れ、心理学や、脳科学が進歩し、むかしの楽しいことを思い出すことは、老化を抑制する、いわゆる、アンチエイジングの効果があると言われるようになってきたとき、ああ、付き合った女性のほとんどが、むかしのアルバムを見せたがっていたのは、あれは、アンチエイジングであるんだな、と気がついた。

徹夜明けで来客を迎えた月曜日、仕事は22:00を過ぎ、レイクサイドに戻ってきたとき、ふと、中学3年生の春によく流れていた、この歌を口ずさんでいた。

音楽には、思い出を閉じ込める、不思議な効果があり、思い出が閉じ込められた音楽を聞くと、まさに、閉じ込められた思い出が、いっせいに噴出される。それは、自分の輝いていたときであったり、ある特別な異性を想う、ひとりよがりな想いであったり、何事もやり遂げられると自信に満ちあふれた自分自身であったり、悲しかったり、楽しかった出来事だったりする。


さて。

この話は、別に、今の僕の心境には、なにもつながらない。
ぼくは、明日も順調に、いつもどおり、過ごすだけであるのだから。






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